7.20.2015

第86回


叙述態研(きむすぽ)の皆さま

 

お変わりなくお過ごしでしょうか。

 

7月きむすぽのご案内を差し上げます。

どうぞふるってご参集ください。

 

日時:73日(金)18時から
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟410教室

【著者セッション】

藤井貞和『文法的詩学その動態』(笠間書院、20152月)

コメンテーター:木村朗子、藤田護

 

なお、本書をめぐっては、「藤井貞和・山本哲士 特別対談」がYouTubeで公開されておりますので、

あわせてご案内いたします。



 

それでは、会場で皆さまにお目にかかれますのを楽しみに致しております。

 

***

 

内容紹介


物語や詩歌を読むことと、言語学のさまざまな学説たちとのあいだで本書は生まれた。
古典語界の文学を当時の現代文学として探究する書。
物語言語、詩歌のことばたちが要求する現実に沿って文法の体系的叙述を試みる。

【〈詩学〉は私にとり、ぜひ利用したい語である。poetics(詩学)と言えば、多くのひとがアリストテレス『詩学』を思い浮かべる。それでよいはずだ。広く劇詩(悲劇)や叙事詩が念頭にある。劇詩を念頭におけば能や浄瑠璃世界が視野にあるし、叙事詩のすえには軍記物語から物語文学までが浮上する。そういう世界的な広がりで見ることに遠慮しなくてよい。とともに、狭義の〈詩の文法〉というか、詩歌を成り立たせる詩的言語の動態へと、私としては、自分の創作家的関心からも、一歩も二歩も踏みいりたい。古典詩歌(古代歌謡、『万葉集』歌、『古今集』歌など)、連歌や俳諧、近代詩さらに現代詩は、日本語の詩としてアイデンティファイする(同一とみなす)ことができるはずだ。世界の詩や詩人たちの営為にふれてゆくために、日本語の詩から何が立ち上げられるか、ということでもある。】……はじめにより

 

 

著者紹介

藤井 貞和(フジイ サダカズ)


1942年東京都生まれ。東京大学文学部国文科卒業。現代詩の詩人。古代文学、言語態。立正大学教授、東京大学名誉教授。著書に『源氏物語の始原と現在』『深層の古代』『古典を読む本』『物語の方法』『物語文学成立史』『源氏物語論』『平安物語叙述論』『物語理論講義』『タブーと結婚』『日本語と時間』『人類の詩』『文法的詩学』、詩集に『ラブホテルの大家族』『遊ぶ子供』『大切なものを収める家』『神の子犬』『人間のシンポジウム』『春楡の木』ほか多数がある。

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